月兎庵田舎暮らし 

 

2012年9月・10月

 

10月28日(日)小雨 「赤谷地区 文化と芸能の祭典」

今日は赤谷小学校の文化祭&赤谷地区の芸能祭が赤谷小学校で行われました。 廊下には子供たちの絵や書、図工作品が展示され、教室では地域の人達の書、生け花、手芸などが展示されていました。

 

大人たちがたむろしているので何かと見ると、今は無くなってしまった東赤谷にあった日鉄鉱山社宅で生まれ育った「やぶからす」さんがブログ「猿と熊のあいだに」に挙げられた写真の数々がテレビ画面に映し出されていました。 皆さん懐がしがって食い入るように観ていました。

 

故郷を想う気持ちが切々と伝わってくる素晴らしいブログです。 写真も素晴らしく、ドキュメント写真の力に感動します。 http://blogs.yahoo.co.jp/yabukarasu

 

子供たちが食べているものは、赤谷地区に古くから伝わっている郷土食の「やろ餅」です。 毎年子供たちが育てて収穫した新米で、地域のお年寄りから教わって作ります。 クルミ味噌が塗ってあって美味しいです。 作っているところを撮ろうと張り切っていたのに到着した時にはすでに作り終えていました。 聞くところによると500本も作ったそうです。 大したものです。

 

やろ餅と豚汁の昼食後は、いよいよ学習発表会。 学年ごとに郷土の歴史や自然を観察、調査して発表をします。 皆マイクなしでも体育館の後ろまで届く声で堂々と発表していました。 

 

学習発表会の後は音楽発表会。 エグザイルのチューチュートレインをパホーマンスを加えながら楽しそうに演奏。 毎年選曲が素敵なのです。 会場の人達もノリノリ。

 

たった10人の赤谷小学校の文化祭ですが、観客はその10数倍。 赤谷小学校の子供たちは、地域の人達に温かく見守られてスクスク育っています。 子供が育つ、子供を育てる原点がここにはあります。 いつも 、そう感じさせられます。

 

10月24日(水)晴れ 「冬支度開始」

晴耕雨読と言う言葉がありますが、私の場合、この頃は作品展に向けて晴撮雨作ないしは晴設雨作のような毎日を過ごしています。 昨日は天候が大荒れだったのでじっくりと「あかり」の制作に励むことができました。 そして今日は一変して秋晴れ。 一昨日の続きで本格的に冬支度を開始しました。 まずは庭の草花を一斉に草刈り機で草刈り。 昨年までは咲き残っているノコンギクやミズヒキソウなどは残して刈り込んでいましたが、そんなことをすると二度手間三度手間になっていつまで経っても冬支度が終わりませんから今年からはそうすることにしました。 全て刈り込んでも、もうその下からは来春の芽が出ています。 それを見つけると改めて植物の生命力に感心してしまいます。

草刈りをしていると赤谷小学校の子供たちが文化祭の案内チラシを持って訪ねて来てくれました。 子供たちは赤谷地区(赤谷、上赤谷、滝谷、滝谷新田)の家々を巡って来るのですが、その全行程は20キロ近くになると思います。 このことからも子供たちを応援したくなります。 街で生活している子供たちと体力の差が出てくるはずですね。 只今赤谷小学校は全生徒数10名です。 街で暮らしている人に10名と言うと、皆一応にビックリし、「子供が少なくて可哀そうね」と言葉が返ってきますが、そうでしょうか? 皆、兄弟のように過ごしている姿は、私は羨ましく見えます。 一人っ子の方が可哀そうに見えますが・・・。

生垣の椿も剪定し、家の一部分も冬囲いを終え、順調に冬支度は進んでいます。 今までこんなに早くから冬支度を始めたことはありませんでした。 歳を取ったってことでしょうか。

 

 

10月22日(月) 「制作中」

友人を誘って滝谷へ。 大文字草が盛りなのでそろそろ冬支度を。 まずは生垣用のススキを刈り込み焚き火をして焼き芋づくり。 念入りに焼き過ぎて芋はカチカチ。 てへへへ・・・。

二人の力でなんとかススキを始末できた!と思ったら、向かいの外門さんは一人で植木の冬囲いを終了とのこと。 ガック。

最近は自宅での作品制作が多くなった。 早寝早起きをしてラジオ深夜放送を友に12月の個展に向けて制作。 夜明けが遅くなり、なかなか快適な時間を過ごしています。 

 

10月16日(火)晴れ 「季節の移ろい」

暑かった夏がようやく終わったと思えば一気に寒くなった滝谷です。 もしかして・・・と出掛けると、咲いていました。 大文字草です。 水気の多い岩場に咲いています。

季節の移ろいは様々なことで感じるものですが、私にとっては、やはり花です。 花の撮影は、雪解けのフキノトウから始まって大文字草で終わります。 そして、大文字草が咲き始めると、いよいよ冬支度の始まりです。 今年は冬と夏が長くて春は駆け足でしたが、秋はとうでしょう。 紅葉までには冬支度の第一弾、草刈りを終わらせたいですね。

 

 

10月13日(土)晴れ 「アートは心の栄養素」

神戸での個展がオーナーの体調不良で無期延期になり時間ができたので、このところ様々なジャンルの作家さんの作品を観て、話して、大いに刺激を受けています。 作品を観るごとに作品には作家自身が現れると言いますが、まさしくその通りだと感じました。 

私は緊張感のある作品よりは、大らかでユーモアーがあるものが好きです。 元気が出ますから。 芸術の秋を堪能しましたから、いよいよ12月の個展に向けて頑張らなくっちゃ!!

 

小淵沢にある掛井五郎氏のアトリエ倉庫にて。 宝箱をひっくり返したような空間に感激!

 

鎌倉市佐助にある「HAND&SOUL」は造形作家・鎌田豊成氏とイラストレーター内藤三重子さんのセンスのある可愛いお店です。

 

友人が所属しているフェルトの会のグループ展へ行ってきました。 羊毛でこのようなオブジェができるのです。 素敵ですね。

 

安藤忠雄氏設計の国立新美術館。 安藤さんの設計した建物ファンです。

 

秋の芸術散歩の取りは、友人の写真展に行ってきました。 写真家・福田健太郎写真展「泉の森」は東京ミッドタウンのフジフィルム スクエアにて18日まで開催。 写真集「泉の森」には滝谷で撮影された写真2枚が載っています。 ぜひお出掛けください。

 

 

10月8日(月)晴れ 「若いファミリー」

移住しませんか?と言う問いかけに早速手作り仲間のM君一家がやって来てくれた。 3歳のJちゃんにとっても自然豊かな所で育つのは感性、人間力をつけるには格好の場所なのだが、お母さんの通勤にあまりにも負担が大き過ぎる。 若いファミリーが滝谷で暮らすには一家でライフスタイルを180度転換しなければならないから、私も安易に「おいでよ!大丈夫よ!」とは言えない。 でも、こんな光景が滝谷で見れるようになればいいなぁーと思ってしまう。

 

 

 

10月5日(金)晴れ 「移住しませんか?」

滝谷に移住しませんか!? 一緒に村の活性化に汗を流せる人求む!!  別荘にと言う人はご遠慮ください。

敷地150坪、建坪約45坪。値段は超破格!痛みほとんどなし!南向き。茅葺き屋根のトタン葺き。畳もバンバン。(写真がその物件です)

滝谷では空き家が売りに出されることは珍しいのです。 今日、家の中を見てきました。
間取りは農家の田の字造りで、玄関6畳。居間12畳半&6畳。北側に小部屋4畳半二部屋と食堂&台所。西側にお風呂とお手洗い(男女別)。
新発田市街地まで車で25分。 お店は週末開店の手打ち蕎麦屋のみ。(結構お客様は来ています)

滝谷は限界集落(いやな言い方ですね)と言われ、住民は30名を切っています。住民の平均年齢75歳ぐらい。(中学3年生〜99才)
職場は有りませんが自然豊かな所なので、もし貴方がクリエイティブな方ならいくらでも仕事は創り出せます。ちなみに私も入村してから「あかり」を作り始めて生計を立てています。
興味が湧きましたら、HPのメールからご連絡ください。価格、その他詳しいことをお知らせします。

 

 

 

 

 

   

 

  

 

 

10月2日(火)くもり 「形見分け」

しばらくご無沙汰していました。 9月の下旬、数日間故郷の倉吉に帰っていました。 今回の帰省目的は写真撮影や骨休めなどではなく、私が「あかり」を創る切っ掛けを与えてくれた、この夏他界した恩人の墓前参りでした。

恩人の御船道子さんは、三朝温泉の木屋旅館の大女将であ
りながら藍染作家として地元で有名な人でした。私はいつも「おかあさん」と呼んで慕い尊敬していました。 おかあさんは、私の作品を見る度に「ええなぁー。ええでぇ。(方言で良いね!の意味)」といつも誉めてくれて、私に勇気を与え続けてくれていました。

形見分けのジャケットは、おかあさんが染めたものです。 背中
にはヒスイで作られた蛙の根づけが付いています。カジカ蛙の保護に一生を捧げたおかあさんらしいジャケットです。 もう二度と「ええなぁ、ええでぇ」と言う声を聞くことも、二人展を開催することも叶いませんが、これからはこのジャケットを着て、もう一頑張りしようと思っています。 数年前新橋のギャラリーで開催した二人展や石見銀山におかあさんと一緒に松場さんを訪ねた旅は、おかあさんとの大切な時間の思い出になってしまいました。

 

帰省中は時間のない中、やはり子供の頃に好きだった場所に足を向けたいと、少しだけ駆け足で訪ねました。 それは、私が歳を重ねて昔を懐かしく思うからではなく(もちろん少しはありますが)、倉吉には私の想像を掻き立てる空気があるからなのです。 さりげないモノにも品があり、おっとりしていて・・・子供の頃にそのような空気に触れてこられたことをつくづく幸せに感じます・・・皮膚感覚の栄養補給って言ったところでしょうか。 少し写真でご紹介。 次回帰省したら子供にも伝えられる写真をたくさん撮ってきたいと思っています。

 

私の生まれ育った倉吉は、小さな鄙びた城下町です。 町の中を通っている玉川は築城の折に整備された川で、防火用水や家庭排水路として活用されていました。 水の透明度は子供の時から変わらず今も綺麗な水が流れて嬉しくなります。 子供の頃、我が家では川で金魚(らんちゅう)を飼っていて餌やりが私の仕事でした。

 

 

          

子供の頃から親に連れられてよく通った三朝温泉。 三朝川は夏になると鳥のような澄んだ声で鳴くカジカ蛙の声が聞こえ、三朝温泉を一層風情あるものにしています。

 

 

倉吉の郊外に出ると田園風景が広がります。 田んぼと彼岸花は私の中の秋の原風景です。  新潟ではどう云う訳か田んぼの畦に咲く彼岸花を見ることはできません。 毎年ちょっぴり淋しく感じています。

 

 

マイ・カーが今のように普及していなかった子供時代、季節ごとに町内会行事が盛んでした。 夏には橋津海水浴場に行っていました。 幼いころは鳥居のある岩まで泳ぎ着くことが目標でした。 岩まで泳ぎ着いたら、次は岩から飛び込むことが目標になりました。 ちなみに私が泳ぎを覚えたのは小鴨川(おがもがわ)です。

 

 

9月17日(月)晴れ 「グラインダー作業」

あかりの新シリーズ「ぐるぐる」のベース作りに、木陰を探し、移動しながら終日グラインダー作業を続けました。 土をかぶった木の根っこをグラインダーにかけると、小石が飛び、埃が舞い、木くずが飛び散り、火花が飛び、とても緊張感のある作業です。 油断をすると木の根っこもグラインダーも飛んでいき危険が伴いますが、一心不乱に無になって行うこの作業、なぜが好きですね。 でも後で手が白ろう病になったみたいにブルブル震えて、この作業以降はシャッターが押せないのが問題 。 ですから今日は夕景の撮影はなし。

 

 

9月16日(日)晴れ 「満点の夜空」

ようやく新潟での窯焚きも終わり一段落して久々に月兎庵に泊まりました。 空を見上げれば満点の星空。 空気も澄んできて天の川がはっきりと見えるようになりました。 月兎庵の上にも天の川が掛かっています。 今まで幾度となく星空は撮ってきましたが、月兎庵と天の川を一緒に撮ったことがなかったので久々に三脚を取り出し一眼レフで撮影。  やっぱり一眼レフ撮影はいいですね。 ストレスがなく実に楽しい!

 

 

9月11日(火)小雨のちくもり 「御一行さま御来庵・・・鉱物探索」

今日は、今、新潟市で開催されている「水と土の芸術祭」の招待作家のアーチストユニット、ナデガタインスタントパーティーの中崎君と大ちゃん、そして陶芸家の梅ちゃんとトンボ君、なまためちゃんの5人を滝谷に案内することになりました。 まずはいつも滝谷への通い道、福島潟に寄り、月岡温泉の足湯に寄って滝谷入り。  昨日まで三日三晩の窯焚きの大役を終えた面々は解放感いっぱいに道中大はしゃぎ。 中崎君と大ちゃんは30代の所為か食べる時以外は大の字になってお昼寝三昧。 20代の陶芸家の面々はハンマー持ってあっちの沢、こっちの沢、川原などで土探し三昧。

左から、なまためちゃん、大ちゃん、とんぼ君、中崎君、梅ちゃん

 

帰り支度をして夕刻迫るころに荒涼とした風景の内の倉ダム湖へ。 初めて見る湖底の風景に感激した面々は、ここでも土を探しに湖底の川へ駆け寄って泥ドロの大はしゃぎ。 このまま帰る訳にもと、帰りは月岡温泉でいい湯だね〜と一っ風呂入って、上機嫌で滝谷行を楽しんでくれました。 若い人たちと楽しむっていいですね〜。 みんなまた来てね〜!

 

 

9月10日(月)くもり 「生きもの姿観察、探索」

このところ私にしては慌ただしい日々を過ごしている為に、月兎庵には泊り込めずトンボ返り状態が続いています。 今日も自宅で制作する予定でしたが、今しか取れない素材集めと部屋の片づけに滝谷へ入りました。 月兎庵の中を一部修理をしなければならず荷物の移動で部屋はごちゃごちゃ。 この際だからと一部屋一部屋片づけていると、床の間から草がニョッキリと。 床板は通常二重になっていると思うのですが、農家では一枚のようで月兎庵も一枚仕上げです。 生きている草が生えているなんて面白い!と思い、風流だなぁと抜かずにいます。 

 

 

部屋の片づけも終わらないまま木の根っこ探しに出ました。 時間もないのに山に入るとついフラフラ寄り道したくなります。 内の倉川へ行くと案の定、高さ5メートル級の岩がゴロゴロ現れていました。 ここで嘗て3メートルは超しているんじゃないかと思われる巨大魚を見たことがあります。 不気味な顔をしていました。 水の少ない時期なら見つけられるかもしれないと期待しましたが、じっくり探している時間がなく見つけることができませんでした。 もう一度見たいなぁ。

内の倉川渓谷

 

森の深くに入って行くと様々な虫や小動物に出会います。 シートンやファーブルのことを考えながら歩いていきます。 彼らもワクワクしながら歩いていたんだろうな。 寄り道って楽しいですね。 そう思うのは私だけかな? 自分のこれまでを振り返ると、物心ついた時からズーと寄り道ばかりだったような気がします。 これから冬に向かうと生き物たちは冬支度を始めます。 またそれを観察したいなぁ。

 

                    

                                           オニヤンマ(?)の目はとても綺麗なコバルトブルー。     順調にどんぐりも生っています。これはサルが落としたもののようです。

 

                               

                                               ツチガエルのおしっこは無臭でした。                      アキアカネは里に下りていったらしくて数がへっていました。

 

 

9月6日(木)小雨 「生命力」

内の倉ダム湖へ木の根っこを拾いに行ってきました。 前に出掛けた時、湖底は一面茶色の荒涼とした風景でしたが、このところの連日の大雨で見る見る緑の大地に変わってきました。 あと3か月もすれば水中に没してしまうのに植物の生命力って凄いですね。 一番最初に芽を出すのはオオオナモミです。 トゲトゲがある実で、セーターにバッチのように付けて遊んだ、あれです。 芽を出して少し成長したかな?って思ったら、花を咲かせることなく実を付けます。 不思議な植物です。

村の疎水跡?

 

木の根っこから芽を出した葦

 

生命力を感じるのは植物だけじゃありません。 湖底の川も大雨が降って水かさが増し、大地を削りながら勢いよく流れています。 その光景を眺めていると、川まで生き物のように見えてきます。

 

渇水期の内の倉ダム湖を初めて見た時は、人っ子ひとり居ない夕刻だったこともあり、あまりの荒涼とした風景はまるで賽の河原のような不気味さで驚いたものですが、慣れてきて、よくよく観察してみると面白い所だと思うようになりました。 今年は異常なほど渇水しているので、今日は田んぼの跡や村の道も見つけました。 集落は何処だったんでしょう。 好奇心がフツフツ湧いてきます。

棚田跡

 

9月3日(月)晴れ 「秋ですね」

田んぼが随分と黄色くなってきました。 まもなく刈り取りと思ったら、平野部では酒米の収穫が始まっていました。 

 

そして、今日から新学期。 下校途中の子供たちにカメラを向けたら、手を振ってくれました。 気持ちが通じ合ったみたいで、ほんわか嬉しくなりました。 

 

月兎庵に到着して、隣りの栗原さんに「ミョウガ出た?」と聞くと「出始めたよ」って。 さっそく庭をガサゴソと。 ありました! でも今出ているのは夏ミョウガのようです。 気候がおかしくなっているからでしょうか、夏ミョウガは本来お盆の頃なのに、年々遅くなって秋ミョウガと勘違いしてしまいます。 西側の庭のミョウガ、以前はお隣の木陰になっていたのでバケツに何杯も採れましたが、木を切って日当たりがよくなり過ぎてからはほんの少ししか採れなくなりました。 滝谷ではザル一杯ではほんの少しなのです。 秋が来たと言いたいのですが、月兎庵の庭は夏ミョウガと夏水仙が盛りです。

     

 

 

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